歩く!巨神玩具「装甲巨神Z-ナイト」 第2回(全3回) 著者:山陰生
歩く! 巨神玩具「装甲巨神Z-ナイト」 第2回
B・S・U所属の北の騎士団・ノーザナイツは、Z・A(ゾイド・アーマー)03 TYPE-K「Z-KNIGHT(Z-ナイト)」の他に、キルナ軍から奪取したZ・A01TYPE-V「MARINE KAIZER(マリンカイザー)」も有している。
これら装甲機神はそれまでの機動兵器B・A(バトルアーマー)の性能を遥かに凌ぐ力を持つが、操縦する為にはS・W(スピリット・ウェーブ)と呼ばれる特殊な生命波を持つゾイド人か「セカンド」と呼ばれるゾイド人と地球人の間に生まれた者が持つ生命波「S・W(スピリット・ウェーブ)」必要なのだった。
ノーザナイツに所属するセカンドにはZ-ナイトのパイロットであるベル・ランス中尉、マリンカイザーのパイロットとなるアディルス・オーディン大尉などがおり、火星からの進行を阻止するべく、封印されていた装甲巨神を戦線に投入することになる。
それまでの主力兵器といえば、B・A(バトル・アーマー)と呼ばれる人型兵器だった。B・S・Uには宇宙海兵隊ノーザパイレーツ所属のカラウル、連邦軍の水中部隊主力機であるボガトゥイリなどが配備されていた。
一方、キルナ軍にはキルナ宇宙軍第7空挺大隊「ドムル遊撃隊」所属のA・A08全天候型強襲用アーマーSKULL VIPER(スカルバイパー)。
ゼルダン宇宙軍機甲大隊「レギオン」所属のC・A13局地戦用アーマーDESERT WALKER(デザートウォーカー)。
キルナ宇宙艦隊第1潜航大隊「ダーク特殊攻撃隊」S・A11多目的攻撃用アーマーAEGIL(エギール)など、多様なB・Aが存在し、地球侵攻を電撃的に展開させた。
というわけで、玩具化されていたB・Aは、このキルナ軍の機体たちだったのだが、販売されていた機体は、ガンダムなどのアニメロボの雰囲気にそこはかとなく似てしまった感がある。だが元のデザイン画を見ると実はそうでもない。立体に起こす際に、デザインの線を簡略化し、歩行機構に沿わして被せた結果、似てしまったという感じだ。
ちなみにZ・Aの2機は決定稿のデザインもあり、あまり造型面でのブレは感じられないのだが、敵側のB・Aメカは、全体的にデザインで決定稿を作るというより、立体にしていく段階でデザインを固めていくという形で作業が進められていたようだ。その中では、司令官のアルフレッド・ゼルダン将軍が乗るF・A01F GILGA(ギルガ・メシュ)が、一番デザイン画からの相違が少ない。F・A(ファイナル・アーマー)とは、Z・Aに対抗すべく、MARS(マーズ)という人工神経システムを導入した機体で、並のパイロットでは思考破壊を起こすという悪魔のような機体であり、並外れた精神力と判断力を備えたゼルダンでも、搭乗時間は20分が限界という設定が成されている。
このギルガだが、Z・AとB・Aのどちらでいくか何度も会議が開かれたそうだが、大型のB・Aが欲しいということとゼルダンが乗るということで、F・AとしてZ-ナイトとは違った鎧を纏った姿に決定したという。Z-ナイトはこうして大型のZ・A2体、中型のB・A3体、ライバル機のF・Aへと順次発売されていった。
(歩く! 巨神玩具「装甲巨神Z-ナイト」 第3回へつづく)
著者紹介
山陰生 @yonagoman
上京後、専門学校を経てアニメーターになるも挫折。その後、編集プロダクションに拾われ、オタク関連の書籍や雑誌の編集・ライティングを行いその後フリーに。
しかし、人生の旅も半世紀を越え、田舎にUターンして余生を過ごす日々。昭和を愛すが別に戻りたくはない、初老に片足突っ込みかけているオヤジです。
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